栄養だけじゃない驚くべき母乳の役割
哺&の哺乳類たるゆえんは、文字通り「乳を供給して育てる」ところにあるのだが、栄養供給のためであれば乳(母乳)である必要はなく、なぜそ
れが種の定義となるほどにまで不可欠な機能として発達したのか、実はほとんど解明されていなかった。最近の研究により、母乳には、栄養素以外にさまざまなものが含まれており、それが進化戦略において決定的に重要な役割を果たしていることが明らかになってきたのだ。
母乳に含まれる代表的なものを挙げると、次の通りだ。
◎数百万の生細胞
免疫を高める白血球だけでなく、臓器の発達と治癒を促す幹細胞も含まれる。
◎1000種類以上のタンパク質
赤ん坊養と発達を助け、免疫系を活性化させ、脳内のニューロンを発達させて保護する。
◎免疫グロプリン
5つの基本抗体が全て含まれる。
◎40種類以上の酵素
これらは鉄分吸収を助けるだけでなく消化器系と免疫系をサポートする。
◎多様なホルモン
感情ややる気などを駆動させる。また、発達•進化させるベき遺伝子部位の変異を促進する。
◎1400種類以上のマイクロRNA
遺伝子発現を調整する。また、疾患の進行を予防または止めるのを助ける。これらの成分の含有率は生後の経過時期に
よって異なる。
◎700種以上の細菌
ブドウ球菌、連鎖球菌、乳酸連鎖球菌といった乳酸菌をはじめとする、生きた細菌が700種以上含まれ、その地域の食性に応じた腸内細菌を引き継ぐ。
◆赤ちゃんに合わせて調合
さらに、母乳は赤ちゃんの状況に合わせて、カスタマイズされている。例えば、暑ぃ時期には、飲みやすいよう水分が多めの母乳になる。また、健康状態によって成分は変わる。さらに、赤ちゃんが男か女かによって、そもそもの質や量が異なるのだと、米ハーバード大学の生物学者ケイティー・ハインド氏は述べる。
ハインド氏がヒトやサルなどの複数の哺乳類で調査を行ったところ、どの哺乳類も共通して、子が男の場合は、母乳に脂質•タンパク質が多<含まれ、女の場合は、量が多いのだという。
さらに、アカゲザルにおいては、子が雌の場合は、カルシウムが多く含まれる傾向がある。
雌は、雄より早期から生殖を始められるよう、成長を早める必要があるためだ。
一方、雄は、生殖よりも、縄張り確保のための闘争力の方が必要となる。そのために、幼少の頃から母親から離れて遊ぶ時間が長く、雌よりも母乳を飲む時間が短いため、よりエネルギー源の詰まった母乳が必要になると考えられている。
この違いは、ヒトにも同様にみられるという。
赤ちゃんは、胎内では母親の免疫に守られているが、赤ちゃんの免疫を未熟にしておくことで母親の身体が異物として攻撃するのを抑制している。従って、免疫系は産み落とした後に発達させる必要がある。
また、赤ちゃんはさまざまな運動機能も産後に完成させてゆく。とりわけ脳内ネットワークはもっばら生後に発育する。遺伝子発現の力ギを握る駆動物質やマイクロRNAが母乳によって与えられるということは、爬虫類(はちゅうるい)や鳥類と異なり、晡乳類はあえて未成熟状態で乳児を生み出し生後に完成させる戦略を取ったということだ。
つまり、哺乳類とりわけ人類の能力は、もともとのDNA変異によらず、生後の成長促進力によって大きく変力ってゆく。母乳はその能力促進剤なのだ。
ちなみに、母乳は飲ませるだけでなく、点鼻することで炎症を鎮めてくれたり、点眼や皮膚に塗ることで痒みを抑えてくれたり傷の治りを早くしてくれたりする効用もある。
『週刊事実報道より』
【赤嶺コメント】
最近では、『アレルギーになる子が多いので母乳からミルクにした方が、栄養分が安定して摂取できる』などと、小児科医がミルクへ転換させる例が多いという。どんな説明をして大事な母乳から返還させるのだろうか?『神の食材』と言われるほど、人工的には作れない魔法の成分が含まれているといわれるのに、意味が分からない。昔は、ミルクも少なかったこともあるが、『貰い乳』をしても母乳を飲ませていたようです。
乳業メーカーの仕掛けなのか、製薬マネーならぬ乳業マネーを貪る小児科医の問題か、乳房のカタチがが変わることを嫌う母親の影響か判らないが、当方でもミルク摂取の相談者が多いのが気になる。
80%以上がミルクか混合です。当方相談者だからという訳でもないが、母乳とアトピーの影響もあるとも予想される。あ、当然、ミルク摂取乳児のアトピーが多いということです。
神から与えられた食材を簡単にミルク変換させてもらいたくないですね。
特に印象にある医師は、脱ステ医師軍団の埼玉二ツ宮?のM女医は、アトピー診察の折には確実にミルク変換させるようだ。
そして、悪化が治まらなかったら『じゃ、母乳に切り替えましょうか』って、数か月経過して母乳も出なくなってから言われるケースも少なくないようです。この病院に診察に行く場合は気を付けましょう。
この女医に患者さんが質問攻めにすると『私はアトピー専門ではありませんので、知人の小児科医を紹介します』って言われたようです。
さらに、生後2か月からたんぱく質摂取させるようなので、さらに問題が増えてきます。要注意人物です。
母乳は宝物。赤ちゃんの生育にも大事なもので、この摂取如何ではその後に大きな差が出るとも言われます。罹患率としては1:9なのです、差が出ますね。