アトピー批評

皮膚科医Tさんのアトピー論を斬る 【10】 『忘れられないアトピー患者』

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皮膚科医Tさんのアトピー論を斬る 【10】 『忘れられないアトピー患者』

※初めて閲覧される方も居られますので、書き込み経緯を毎回書きます。複数回お越しの方は飛ばして、大事な部分のみお読みください。

ブログテーマが、そろそろ貯金が無くなって来ていたこの頃でしたが、いい題材がありました。20数年前から因縁の先生でもあります。アトピー論ゼロで、ステロイド剤一本の治療で多くの犠牲者を作り上げた被害者製造病院 『金●大学病院 皮膚科』のトップでもありました。アトピービジネス論を主に皮膚科学会の重鎮に可愛がられましたが、数年後からは捨てゴマの運命。今は退官が迫り開業できない焦りからか、毎日のブログ書き込みで、今のアトピー治療レベルが判りました。25年前の理論は寸分の狂いもありませんでした。ちなみに、彼とは同年齢、アトピー研究経歴もほぼ25年一緒です。

20年前にも彼が新聞に寄稿した『アトピー教室』に批評したのを思い出します。また、ここで書くとは思いませんでしたね。

『金●大学病院 ●●教授のアトピー教室(中日新聞)を斬る 2000/2/26』

『ドクター●●のアトピー教室』 に寄せて

1999年10月14日より、北陸中日新聞に掲載された「ドクター竹原のアトピー教室」を当HPに掲載します。
掲載の目的は、日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎不適切治療健康被害実態調査委員会」なるものが、いかに不純な考え方で活動を行っているか。
委員長自身が、「私はアトピーが専門ではありません」と言っている様に、アトピー性皮膚炎を本質的に理解していない医師達が集まって民間療法を叩いても、何も解決できるものではない。
悩む患者は何を信じて良いのか、心まで病んでしまっている。
この連載筆者、●●●●氏は当初「私のような専門家がステロイドの処方をすれば副作用は出ない。副作用の出ている患者は、勉強不足の医者が処方したからだ」と言い放ち、雲色の怪しくなった今では、冒頭のように「皮膚科専門ではありませんが」と素人言葉になってしまう。
このようなカメレオン医師が筆耕したことを考慮して呼んでいただきたい。
付け加えるが、彼の治療でアトピー性皮膚炎を克服された方は皆無に等しいと予想される。(再発無しの完全克服)

・・・・・当時、こんな言葉で批評をスタートしました。

久々に彼のこれからの進行などを拝見させていただき、大丈夫かなぁ、、敵対というより心配が先に来ます。自営は簡単ではないと思いますよ。これまでの書き込みから、今回始める訪問医療も長続きしないような気がして心配です。
ということは、薬も出ないとなれば、ステロイド販売の製薬マネーも打ち切りです。自由診療となれば、ステロイド剤も定価ですね。近所の皮膚科に行ってステロイド剤買うと思いますよ。

ここに今回のテーマ『忘れられないアトピー患者』を批評してみよう。私も多くの皆様と出会いがありましたので、印象的な方々も居られます・・・

が、最近ではあまりにも多すぎて、顔と名前が一致しません。そして、子供さんのサポートが多くて、再開しても成長してお会いしても判り思い出しません、ご両親も・・・。失礼な例も何度かあります。私から見れば多数ですが、クライアントさんは私のみですからね。先生はどうなのかな?

忘れられないアトピー患者【1】

脱ステロイドで全身が悪化した状態で、東京の有名私立大学に進学直前の女子高生が受診しました。親の心配とは裏腹にどうしてもステロイドの使用に同意しません。「もしステロイドを使うとかすると、何年何月何日まで使うかはっきりしてください。」とも言いました。結局東京に転居するまでの時間が短いので、ステロイドは使用しつつ本人からのあらゆる質問に答えて「納得がいけば使用を継続する」ということになりました。同じ質問はしないのですが、本当にいろいろな質問が繰り出され結局4回の診察240分かけてやっと納得させ、やっと「先生の治療方針に従って、治療します。」と言ってもらいました。1か月間の通院でほぼ緩解まで改善し、その後は1年に1度の通院になってしまいましたが、良好な状態を維持しました。東京の有名私大に進学した彼女は大学のミスコンで準ミスになり、その後は大手製薬会社に就職しました。診察時、笑わないのでやっぱり私のことは好きになれないのだろうなと思っていたところ、ある日Facebookの友達申請が彼女の方から来ました。そのやり取りで「今の私があるのは先生のおかげです。」と書いてもらいました。本当にうれしかったです。

【赤嶺コメント】
良かったです。『今の私があるのは先生のおかげです』って言われれば最高ですね、医者冥利に尽きますね。で、この長い期間ですから、ステロイド剤の処方は終わったんですよね。なら、最高ですが、先生の患者さんの殆どが、ステロイド剤の継続かと思っていましたので、、、すみません。「もしステロイドを使うとかすると、何年何月何日まで使うかはっきりしてください。」という質問も当たり前のことですね。裸にして見ているのですから、大方の克服趣味レーションは必要となるでしょう。準ミスコン・製薬会社、、、判るかも。240分も説明され、よくぞ頑張りました。簡潔化しないと、体いくつあっても足りませんよ。まさか、、、美人だったから?

忘れられないアトピー患者【2】

かなり以前の患者さんですが、脱ステロイド療法を実践していた旧帝大系の大学病院に通院していたあげくの悪化入院でした。金沢大学病院に入院して、症状は略治したのですが、本人は金沢大学病院の治療にまだ完全な信頼が持てず、受け持ち、ナース、研修医、学生までいろいろな質問をして、われわれので医療に矛盾がないか確かめようとしたのです。結果、金沢大学病院スタッフは全く同じ方向で治療していることに納得したようでした。ちなみにこの患者さんは「金沢大学皮膚科始まって以来の質問魔」と言われたそうです。ちなみに大学の選考は建築でした。

【赤嶺コメント】
旧帝大系大学病院で、脱ステするんですか?脱ステ後の入院なのかはわかりませんが、略治って、大方良くなったということですね。保湿で維持できる程度でしょうかね。そして、季節の変化などで悪化すれば、ステロイド剤となりますね。患者として、そんなにあらゆる場所での質問となれば、克服理論に不安があったんではないでしょうかね。質問魔ですか、、、お手合わせしてみたいですね。患者なら当たり前のことですね。成人ですから納得いくまで聞いて克服したいですからね。当方では、30分あれば、ご本人ご家族が理解できる理論を提供できますよ。4回はきついですねぇ。

忘れられないアトピー患者【3】

名古屋からやってきたフランス料理のシェフの女性がいました。アトピー治療がうまくいかずに、自暴自棄で治療放棄だったそうです。父親の勧めで金沢まで来院しました。浸出液が出ている状態で「入院しなさい。浸出液から食虫毒起こしかねないし…」と言いましたが、二人で調理している店でオーナーシェフが休ませてくれないとのことでした。その後外来通院していましたが、私の指導をよく聞いて、自己管理が完璧でした。いつも本当に完ぺきな状態で来院するので、何かあるなと思っていたところ、通院開始2年後に、フランスに料理留学をしたいというのです。「1年も行っても大丈夫ですか?」と聞かれたのですが、「こんなに自己完治が完璧だったら、受信機関が1年になっても大丈夫だよ。」と料理留学を許可しました。結局彼女は2年間留学し、その後に両親の豪邸を改造して自分のレストランをオープンしました。そしてその店は私の名古屋の常連レストランになっています。「ルーシュ」という店です。志のある人はアトピー治療に対する自己管理にも妥協がないくらいに完璧だということを感じました。

【赤嶺コメント】
この方も素晴らしいですねぇ。でも先生、志のある方は自己管理度が違うとは、他の方に失礼ではないですか。他の方も自分の体ですから一生懸命行っていると思いますよ。自己管理とはどういうことなのか、お知らせすると分かりやすいし、この場面では、志表現だけではなく、どの様に行動したから良くなったという感じのコメントが皆様は欲しいと思いますよ。フランス料理もいいですねぇ、娘が名古屋の大学ですから、今度行ってみましょう、どれくらいの状態なのか確認して、皆様にお知らせしましょう。

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忘れられないアトピー患者【4】

数年前にかわいらしい小学生の女の子が受診しました。全身に症状がありましたが、顔の症状がに特に酷く、ずっと脱ステロイドを行っているようでした。母親から「クラシックバレーの発表会が近いので、それに合わせて短期間だけ顔のみにステロイドを使って良くしてください。ただし、発表会のあとはまた薬は使いません。短期間だけの通院にします。」との申し出でした。
私は「発表会後も良い状態を維持できる自信はあるし、学校の休みごとの年3回の通院にできるはずなので、全面的に任せて欲しい。自己管理が重要なアトピー性皮膚炎の治療の切り売りのようなことはできません。」と答えました。母親ははっきりと疑いの表情を見せ「本当にそんなに良くできるんですか?信じられないです。」と疑いのコメントを連発しました。
「ともかく私を信用して治療を始めて、途中で話が違うと思ったら打ち切っていいから」と言って、治療を開始することになりました。学校の休み機関とは余分に学期間に1度余分に来てもらいましたが、現在ではニキビに悩むくらいほぼ完ぺきなコントロールが得られています。彼女は今高校生で音大受験を考えているそうです。ある意味、クラシックバレーの発表会の直前に顔面の症状の悪化を見たのが良かったので、脱ステロイドからの離脱に繋がったのです

【赤嶺コメント】
これまでのお子様のステロイド治療を経験して、脱ステを行ったと思いますので、先生のコメントでは対応できないでしょうね。アトピーのことにおいては相当の勉強をしていますよ、子供が一番かわいいですから、何として薬なしで克服させたいんですよ。当然『信じられません』といわれるでしょう。アトピー症状を気にせず、バレーの発表会に打ち込みたいと思うでしょう。何でそんなに治療を進めるんですか?大学病院何だから、『うちはこの治療方針です、無理ならお帰りください』でいいんじゃないんですか?当方では、理論告知して、家族全員で納得できなければサポートスタートはしませんし、その後の営業的活動は一切しません。でも、90%以上の方がスタートされます。脱ステロイドからの離脱って、、、何かおかしくありません?ただ、『ステロイド治療に変更』『もしくは、副作用の強いステロイド治療に変更』で好いんではないですか。高校生となれば、ご両親も厳しいですよ、、もう5年近くでしょう、大丈夫ですか?トラブらないようにしてください。かわいいお子様なら特に、裁判起こされないようにしてください。でも、もう退官だから問題ないか、、そんなの関係ねぇってところですね。

忘れられないアトピー患者【5】

ある日、脱ステ暦15年の中年の女性が妹さんと来院されました。身体の症状はそれほどひどくなかったのですが、顔面が真っ赤でした。ステロイド治療で1週間ぐらいでかなりの改善が見込まれましたが、患者さんから衝撃のコメントがありました。「ステロイドを使わずに生活指導だけで治してください。ステロイドを使って改善しても脱ステをずっとしてきた私は幸せになれません。」これには困って、「私は皮膚科医だから、自分に信念のある治療以外では治療はしません。」傍で医いていた妹さんが「お姉ちゃん、今日はお話を聞いたということで、じっくり考えて、こちらで治療ける気になったらまた来させてもらおう。」というもので、結局その日は投薬はせずに帰られました。やっぱり、脱ステ暦の長い人は人生観を180度返還するのは難しいのかなと思いました。その後、数か月後に突然この患者さんが来院されました。「ようやく私を信用して治療を受ける気になっていただいたんですね。」という私の言葉に対して「いいえ、先生のことはまだ信用していません。でも脱ステしていてもひどいままだし、どうせ良くならないなら、信用できない治療でもやってみようかと思ったのです。」その後、ステロイド外用薬とプロトピック軟膏で治療開始して一気に改善しましたが、長年にわたる苔癬化がひどいせいか、週に1,2回ステロイドを塗らないとかゆみがコントロールできない状態が続きました。そこで「完全にステロイドと縁が切れないので、あなたを幸せにはできていないですよね?」と尋ねたところ「いいえ、今の自分は十分幸せです。会う人みんなから、そうして急にきれいになったの。何があったの?、と言われるからです。」その後、彼女は完治して、終診となりました。もう5年ぐらいたちますが、再度の受診はありません。

【赤嶺コメント】
15年間の離脱対応は厳しいですねぇ。皮膚常在菌の減少により、正常な皮膚とはなりませんね。鼻の部位が崩れれば、顔の改善も時間は要します。鼻の常在菌が消えると鼻つまりが起きて、口呼吸が多くなり雑菌侵入環境となりますので反応して改善へとは向かいません。先生のこてゃ信用していませんと言いながら、よく治療始めましたね。また離脱の厳しい状況を余儀なくされるというのに・・・この方は、先生追跡していないんでしょう、今でもおそらくステロイド剤の処置は行っているか、また離脱で苦しんでいると思われます。5年間お会いしていないんですよね、間違いありません。連絡してみてください、、、予想通りですから。ま、先生の言う自己責任ですよね。でも先生ね、先生の処置ではないとしても、同じ皮膚科医のステロイド処置で苦しい思いをされたんですよ、皮膚科医全体が同罪です。「青春を返してくれぇ」となります。幸せであっていただきたい。

忘れられないアトピー患者【6】

アトピー診療混乱期のことでしたが、ある日関東から20代の成人男子超重症患者とその母親が来院されました。当時は外来予約制はありませんでした。入院が必要ということでベッドを探しましたが、「事前に入院希望ということ何らかの形で連絡していただければよかったのですが。」という私の発言に対して「前もって問い合わすと何か月も先にと言われたり、入院は無理と言われたりするかもしれないので、竹原先生の外来日を確認せずに今日来ました。もし、竹原先生に診てもらえなかったら親子で電車に飛び込んで死ぬつもりだったのです・・・」アトピー診療極期の話です。アトピーが完全治癒したこの患者さんから「元気にしています」と毎年、年賀状をいただいています。

【赤嶺コメント】
新幹線のない時代に関東から、先生の理論を目指してよく来ましたね。アトピービジネス論を見てこられたのでしょうね。民間療法の批判で、脱ステが怖くなって、アトピービジネス論を書かれているから、アトピーのこと全部知っているんだろうと来られるんでしょうね。親子で1泊となれば、10万はかかりますね、費用対効果合いますかね。お母さんも、我が子の苦しい姿を見ていられなかったんでしょう、出口が見えていないから、頑張れないんですよね。先生に会えなければ自殺を・・・すごい人助けですね、、、すごいです。もう、10数年前でしょうが、今は全快ですか、素晴らしい。年賀状見てみたい。

忘れられないアトピー患者【7】

もう10年ほど前のことでしょうか?脱ステロイドで悪化して、東京から数年間通院して治癒した小学生(初診時)がいたのですが、そのお姉さんが医療に関わる作文コンクール(当時中学生)に応募して書いた金沢大学での診療体験が金賞を受賞したのです。大学名は金沢大学、医師名はT先生になっていました。脱ステロイド時点での家族全員の苦しみとそこから脱出の過程を書いたものでした。その子は今は医大生になったらしいです。作文そのものは読売新聞に掲載されました。

【赤嶺コメント】
すごい、、その作文見てみたいです、探してみたけど判らななかった。読売指定しているから本当なんでしょうね。脱ステ時点での苦しみは、ステロイド剤による影響の苦しみと思われますよ。何度も言うけど、脱ステせずに、そのままステロイド剤処置していれば、解決できるのでしょうか?いつ外しても解決できるのでしょうか?ということの理論を言える先生がいないから、脱ステするんですよね、そして当然細胞へは自己ステロイドホルモンは作用しないんだから悪化するのは間違いないよね。それがいつ峠となるか、そしていつ回復方向へ向かうか、いつ克服できるかを示せる民間療法者もいないのかもしれないね。

【まとめ】

25年の皮膚治療経験の中では、多くのドラマもあったことでしょう。ステロイドバッシングされるのは、事実さらに厳しい環境を余儀なくされるためなのです。あの苦しさからのステロイド処置は、患者さんは『敗北感』を感じる方も居られるし、『もうあの苦しさは嫌だ、ステロイド剤で死ぬまで行く』と思われる方もあるでしょう。それは、あまりにも厳しい痛みと痒みと精神的ダメージを受けるからなのです。そのスタートは、軽い気持ちで処置したステロイド剤だということを忘れて処置してはいけません。先生はもう、ステロイド剤の問題は判っていると思います、お仕事として取り扱っているのだと思いますが、今回の患者紹介は素晴らしいと思います。ただ、その克服の仕組み、指導内容をある程度皆様にお知らせしてあげることも、今後の先生の訪問診療活動にプラスとなると思います。今後このような体験者を多く輩出し、ご活躍を期待しています。

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