【Q】子どもの脱軟、脱保湿について
4歳のアトピーの子どもがいます。
赤ちゃんのときに,、脱ステで顔のアトピーを治しました(半年くらいかけて
)
2歳ころから、身体(手足)がカサカサしだし、保湿をするようになり、今では朝昼晩ギトギトになるくらいしっかり保湿をしないとダメなくらい乾燥肌になってしまいました。季節の変わり目などはアトピーが出やすく、そんなときはヒルドイドやグリチルリチンの入ったお薬て対応していました。色々やりましたが、最終的に脱保湿を決意しました。
二週間ほど前からお薬をやめ、保湿も徐々に減らしていき、昨日から全てを完全にやめました。
ステロイドはいっさい塗っていません。今は肌ががさがさで、かきむしって皮膚がたくさん剥がれ落ちる状態です。日中はあまり掻かないのですが、眠りにつく前や、夜中に何度も起きて掻いています。グジュグジュする状態ではなく、とにかくガビガビです。そして赤みもあります。
個人差はあるとはおもいますが、今の状態はどのくらい続きますか。見た目は悪くても、とりあえず、かゆみが少しでも落ち着いてくれるといいのですが。
※脱保湿を始める前に、脱ステ専門医には行きましたが、今電車移動が難しいため、なかなか行けない状況です。アドバイス、経過など、何でも結構ですので教えてください。
【ANS】ステロイド剤の問題はご理解できての子育てと思います。
そして、脱ステ成功してホッとした後にカサカサ肌となり、保湿を始めるのは、お子様を思う親として普通の考え方だと思いますし、その後の脱ステ指導者に従っての進行だから、このまま改善へと進むと思ったことでしょう。
ただ、これまでに行ったギトギトになるまでの保湿処置は、今の状況に大きなダメージがあったことは間違いありません。
正常皮膚に存在する『有用皮膚常在菌』を守る処置をしなければ、解決には到りません。これまでの保湿剤phは中性であり、弱酸性で棲息する皮膚常在菌は確実に減少へ向かい、皮膚炎膜の崩壊となったのです。油脂感知によって皮脂も出せなくなり、皮膚層も減少し隙間も空けば、空気中の異物が定着侵入することになります。
定着、アタックが始まれば抑制のために痒みが増大し、力強い掻痒行為は一気に傷が付き、さらに痒みの連鎖となり拡大傾向となります。
最高の処置と言えるのは、今正常な皮膚が構成している部位から、乾燥部位へ皮膚常在菌の拡大が重要となります。乾燥部位は中性化していますので、弱酸性化(ph5前後)させ雑菌を排除させることが重要です。さらに、重要な皮膚常在菌を守りながら、少しづつ改善させるほかありません。
魔法のような改善はあり得ません。
改善のスピードは、1ヶ月1センチのスピードです。皮膚常在菌の大きさが1ミクロン(1000分の1ミリ)の分裂のスピードです。お写真は拝見していませんが、体全体の乾燥肌となれば相当の時間を要します。
また、これから秋となり、生産物質(ステロイドホルモンなど)の体内生産が少なくなるために、皮膚の乾燥、痒みが多くなりますので、条件はさらに長くなりますが、ご家族で協力し合い乗り切るしかありません。
お子様の一生80年の健康体維持のための重要ポイント時期となります。夢の新薬は今後開発されることもありませんので、焦らずコツコツ進むだけです。ph4ローションを推薦します。
あ、それと入浴も解決するまで止めることです。水分接触は感染の原因となります。
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